輸送の安全を確保するための
報告書(2020年度)
ご利用者の皆様へ
平素はJR西日本宮島フェリーをご利用いただきありがとうございます。
当社は企業理念に「私たちは安全運航を最優先します。」を掲げ、お客様に快適な輸送サービスを提供するため「安全」「安心」への取組みを強化してまいりました。
本報告書は、海上運送法に基づき、輸送の安全確保のための取組みや安全の実態について自ら振り返るとともに広くご理解を得るために公表しています。
安全意識の向上や安全への取組み強化により輸送機関としての高い安全性を確保するため、安全への現状や取組みをまとめており、ご高覧いただくとともに、今後とも当社フェリーをご利用下さいますようお願い申し上げます。
JR西日本宮島フェリー株式会社
代表取締役社長 今津 時宏
1.安全に対する基本姿勢
お客様に安全・安心な輸送を提供するために「安全基本方針」に基づき、安全最優先の取り組みを社長以下全社員が一体となって推進します。
2.安全基本方針
- 法令、規則等を遵守し、平時有事を問わず安全最優先の判断を徹底する。
- リスク情報の共有・収集に基づくリスクアセスメントの取り組みを徹底する。
- 四半期実設訓練や日々の仕事を通じて異常時対応力の向上を目指す。
- 双方向確認(確認ですが⇔確認ありがとう)を推進し、迅速かつ正確な情報伝達(命令指示・報連相)を徹底する。
- 指差喚呼(一部喚呼のみ)、基本動作を実行し、事故防止の取り組みを徹底する。
3.安全重点施策
当社の安全重点施策は次のとおりです。
(1)指差喚呼・基本動作の完全実施
- 指差喚呼(船橋における船長及び機関長の「減速よし」「後進よし」、桟橋上における機関長と陸上作業員の「ホーサーよし」)の明瞭な声出
- 船橋施錠(異常時を除く)の確認、指導を含めた1日1回添乗の実施
- 総点検及びテロ対策の実施(GW多客、夏季多客、年末・年始多客)
- 双方向確認「確認ですが⇔確認ありがとう」の習慣化(命令、指示、報告、連絡、相談時)
- 船内作業員と陸上作業員による連絡の徹底(旅客及び車両搭載時)
(2)リスクアセスメントの推進
- リスク情報(安全に直結しないものも含む)の提供・収集及びリスクアセスメント対策・フィードバックの実施
- 宮島口大桟橋に係る潜在リスクの発掘及び対処
(3)実務スキルの維持向上の実施
- 四半期実設訓練(非常操舵訓練、視界制限状態時の操船訓練(案内放送含む)、救援艇導入に伴う訓練、交通弱者等聴覚障害者対応訓練を含む)及び異常時総合対応訓練(隔年)の実施
- 計画修繕の充実及びブラッシュアップ計画の実施
- 訓練自己評価・アンケート及びレーダーチャート項目の見直し
- 部外研修の継続実施
- 広島支社事故資料展示室安全研修の実施
4.安全に関する目標
- お客様の死傷事故ゼロ
- 社員の休業労災ゼロ
5.船舶の検査
当社では、安全の維持・向上のため、法令に基づき計画的に船舶の検査を実施しています。
【2020年度計画】
ななうら丸 |
中間検査(船体・機関の解放工事) |
みやじま丸 |
定期検査(船体・機関の解放工事) |
みせん丸 |
中間検査(船体・機関の解放工事) |
6.2019年度の主な実施施策
- JR西日本広島支社安全推進会議による情報の共有化
- 救援艇運用に備え救援艇運用標準の整備及び関係規程類の改正
- 指導添乗によるOJT
- 非常操舵訓練を含む実設訓練の実施
- 気がかり事象の収集及びリスクアセスメント対策・フィードバックの実施
- 情報伝達訓練の実施
- 宮島口ターミナル運用に備え大桟橋における不具合事象の解消
[事故等の発生状況]
- お客様の死傷事故は2019年度においても発生していません。
- 社員の休業労災は2019年度においても発生していません。
2020年2月13日に定期航路において座礁事故が発生しました。(定期便2便欠航)
7.ご連絡先
安全報告書へのご感想、当社の安全への取組み等にご意見・お気付きの点がありましたら、ご連絡下さい。
JR西日本宮島フェリー株式会社 運航部
広島県廿日市市宮島口一丁目11番5号
TEL 0829-56-2045
FAX 0829-56-2049